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郷みん’Sコンサート「真(しん)〜うたまいルネッサンス〜」

2013年11月9日
西新井文化ホール(ギャラクシティ)

2013年9月セカンド・アルバム『真(しん)〜うたまいルネッサンス〜』を発表した3人の若き民謡グループ、郷みん’S(きょうみんず)。同名のコンサート『真(しん)〜うたまいルネッサンス〜』が11月西新井文化ホール(ギャラクシティ)で行なわれました。「真心を込めて本物の民謡を奏でる」という決意と、東日本大震災からの復興や再生の願いが込められたコンサート。スペシャルゲストとして尺八と笛で米谷和修さんが加わっての、郷みん’Sの熱気あふれるステージの模様をお伝えします。

デビューから6年、充実ぶりに目を見張るステージ

文:じゃぽマガジン編集部

 西新井文化ホール(ギャラクシティ)で開催された郷みん’Sコンサート『真(しん)〜うたまいルネッサンス〜』には開場前から詰めかけた観客の方々が列をなし、会場は大盛況となりました。三人のメンバーから「揺らぐことのない決意と共に、民謡道を歩んで行く」という決意のコメントが会場内に響きわたると、三人がステージに現れ「津軽三下り」が始まります。椿正範さんの切れ味鋭い津軽三味線の音、おもだか秋子さんのキリッと引き締まった唄と太鼓、傘と扇子を巧みに操り、しなやかに動く松浦奏貴さんの舞踊。三者三様の動きが調和し、ステージに映えます。

 続いて米谷和修さんの尺八が加わり「蝦夷富士の唄」。「東日本大震災からの復興、日本再生を願い、うたまいに真心を込めて、日本全体に発信します」とメンバー三人のコメントに、北海道民謡の「道南口説(どうなんくどき)」、新潟県民謡の「佐渡おけさ〜ぞめき〜選鉱場おけさ」が続き、ご来場の御礼のMC。「“真”という文字は…実は三人が書いたんです」「一番上の“十”は奏貴くんで、“目”が私(椿さん)です。下の“一書いて八”を書いたのが秋子さんなんです」と三人の手による文字“真”についての話には観客から共感の拍手が広がります。

 セカンド・アルバム収録の熊本県民謡「おてもやん」〜山口県民謡「男なら」に福岡県民謡「久留米のそろばん踊り」のメドレーを皮切りに、全国各地の民謡が次々に披露されます。「大洗甚句〔磯節入り〕」に続いて「津軽じょんから節(曲弾き)」では椿正範さんの独壇場。鮮やかな凧の絵を背景に津軽三味線のダイナミックな音響がこだまします。ここまでの「第一部〜まい〜」の最後は「酒は飲め飲め〜」でおなじみの「黒田武士(吟詠・浪曲入り)」は、米谷和修さんの枯淡たっぷりの尺八が加わり、重厚で格調の高い仕上がりとなりました。

「第二部〜うた〜」の始まりは、緞帳の前に三人が自分たちで楽器を運んでくるところから。群馬県民謡「八木節」に郷みん’Sメンバーそれぞれの想いをのせた“郷みん’Sバージョン”は楽しく賑やかで、笛や太鼓は祭囃子を思い出します。東京都民謡「神津節」は心洗われるような、おだやかな潮の匂いを運んでくれます。

 秋子さんの美しいハイトーンが印象的な「竹田の子守唄」は、椿さんとの唄の掛け合いに奏貴さんの鳴り物という編成。セカンド・アルバム収録の「ヤマタノオロチ(八岐大蛇)〜真バージョン〜」は唄なしのインストゥルメンタル。秋子さんと椿さん二挺の津軽三味線と力強い奏貴さんの和太鼓。緩急自在の和太鼓のソロ・パートののち、三味線との掛け合いもスリリングで、見ごたえ聴きごたえたっぷりのひと幕でした。

 東日本大震災からの復興を願ったタイトル「ルネッサンス」を受け、第二部の最後は岩手県民謡「南部牛追唄」〜福島県民謡「新相馬節」〜宮城県民謡「大漁唄い込み」の東北地方の民謡メドレー。若手とはいえ芸歴の長い郷みん’Sのメンバーが繰り出す生の唄、和楽器の迫力に惹きこまれて、観客の手拍子は最高潮に達します。

 青森県民謡「津軽よされ節」は渾身の力を振り絞った津軽三味線と唄・太鼓をバックに、タスキと紙ふぶきを駆使した奏貴さんの華やかな舞踊。サウンド、ビジュアルの両面で楽しませる郷みん’Sらしいラスト・ナンバーとなり、早くも観客からはアンコールの歓声と手拍子。アンコールは「南部俵つみ唄」。速いテンポで繰り出される圧倒的な演奏にステージと観客席が一体となり、大いに盛り上がりました。

 2008年3月のデビューから約6年となった郷みん’S。さらなる充実ぶりに目を見張る、素晴らしいステージとなりました。

関連作品

うたまいルネッサンス

VZCG-783(CD)
2013年9月18日 発売 
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郷みん'S ふる里 虹の懸け橋

VZCG-706(CD)
2009年3月25日 発売 
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プログラム

第一部〜まい〜
  1. 津軽三下り(青森県民謡)
  2. 蝦夷富士の唄(作詞・作曲:須藤隆城/北海道民謡)
  3. 道南口説(北海道民謡)
  4. 佐渡おけさ〔ぞめき、選鉱場入り〕(新潟県民謡)
  5. おてもやん(熊本県民謡)〜男なら(山口県民謡)〜久留米のそろばん踊り(福岡県民謡)
  6. 大洗甚句〔磯節入り〕
  7. 津軽じょんから節 旧節〜中節〜新節〔曲弾き〕(青森県民謡)
  8. 黒田武士〔吟詠・浪曲入り〕(福岡県民謡)
第二部〜うた〜
  1. 八木節〜郷みん’Sバージョン〜(群馬県民謡/補作詞:郷みん’S)
  2. 神津節(東京都民謡)
  3. 竹田の子守唄(京都府民謡)
  4. ヤマタノオロチ(八岐大蛇)〜真バージョン〜(オリジナル)
  5. 南部牛追唄(岩手県民謡)〜新相馬節(福島県民謡)〜大漁唄い込み(宮城県民謡)
  6. 津軽よされ節(青森県民謡)
アンコール

南部俵つみ唄(青森県民謡)

唄・太鼓・三味線 おもだか秋子
津軽三味線・唄  椿 正範
舞踊・和太鼓・唄 松浦奏貴
尺八・笛     米谷和修

プロフィール

おもだか秋子(おもだかあきこ/唄)埼玉県川越市出身

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1985年生まれ。1987年、2歳で初舞台を踏み、同年、隆章会〔宗家=柴田隆章(現日本郷土民謡協会理事長)〕に入会。唄・津軽三味線を柴田隆章師に、太鼓・ 三味線を母=多田隆章次師に師事。子供時代に数々の大会に挑み、日本郷土民謡協会少年少女大会では3歳で特別賞の後、小学生の部、中学生の部、高校生の部 で優勝、各地の少年少女大会にも赴き優勝を飾る。中学生より津軽三味線を名手・澤田勝秋師に師事し、津軽三味線全国大会でも女性の部優勝など数々の受賞歴 を持つ。日本郷土民謡協会春季大会チャンピオンの部総合優勝を機に、2003年、ビクターからアルバム「若い民謡」でデビュー。NHK-FM「年の瀬民謡 スペシャル」に小学校6年生で初出演以降、NHKのラジオ、テレビ番組にも出演多数。2006年、アルバム「若い民謡2nd.」リリース。2011年3 月、師匠・澤田勝秋師らと共に国際交流基金ロシア公演に参加、4都市5公演。同年11月、3枚目のソロアルバム「民謡(うた)の道」をリリース。現在、民 謡の唄に留まらず、三味線(太棹・細棹)、沖縄三線等、民謡マルチプレーヤーとして活躍中。

椿 正範(つばき まさのり/津軽三味線)福岡県北九州市出身

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1981 年生まれ。1993年、橋本泰宏師に師事。1999年上京後、川崎マサ子師・椿真二師に師事し内弟子修行に入る。2000年、民謡の店「浅草追分」の専属 伴奏者となる。2004年、津軽三味線全国大会優勝。津軽三味線椿流師範襲名。2008年、アラブ首長国連邦ドバイ初の日系ホテルオープンに際し、オープニングセレモニーで演奏。同年、有限責任中間法人日本郷土民謡協会公認指導員取得、有功賞受賞。2009年、橋幸夫全国20ヵ所ツアーに参加。津軽三味線 椿流皆伝大師範襲名。2010年、国際交流基金主催 アフリカ2ヵ国(コートジボアール、ガボン)公演。2011年、浅草公会堂にて「津軽三味線・椿正範20周年記念コンサート 糸〜椿祭」を開催。同年、国際交流推進団参として、インド・スリランカ公演を行う。2012年、一般財団法人日本郷土民謡協会より公認教師取得。現在、テレビ・ラジオ、全国の舞台にて活躍中。

松浦奏貴(まつうらそうき/舞踊)東京都葛飾区出身

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1984年生まれ。父方祖父は二代目小林照玉(唄・三味線演奏家)、母方祖父は松浦森勝(舞踊家・演出家)。1985年、満1歳にて日本武道館で初舞台。以来、民謡民舞の大会で子スズメ会創始者松浦森勝の後継者として団体民舞の中心となり、内閣総理大臣賞3回、文部科学大臣賞3回、参議院議長賞3回。全国子供大会 では民謡も唄う。2010年、芸歴25周年に際し「みんようへありがとう」と題し、江戸東京博物館ホールにて松浦奏貴ショーを開催。2012年、浅草公会堂にて「松浦奏貴リサイタル」を開催。現在、子スズメ会四世、一般財団法人日本郷土民謡協会公認教授、一般社団法人みらいみんよう舞踊部代表、一般社団法人みらいみんようU-30代表。現在、テレビ・ラジオ、全国の舞台にて活躍中。

米谷和修(よねや わしゅう/尺八・笛)

1963年、福岡県八女市出身(本名/中村和義)。19歳より尺八を始める。渡辺鈴士氏に尺八の手ほどきを受けた後、民謡界の重鎮、米谷威和男氏に師事。1991年、第37期NHK邦楽技能者育成会に入会と同時に上京し米谷威和男氏の内弟子となる。以来、常に米谷会の中心に居て活動し、代稽古 民謡誌への執筆 楽譜発行に関わると共に、幾多のテレビ ラジオ番組に尺八 笛奏者として出演し活躍している。米谷威和男氏他界の後は、尺八奏法全般を宮田耕八朗氏に師事。2008年からは、海童道祖(わたづみどうそ)横山勝也の流れを汲む古典本曲を素川欣也氏に師事し研鑽している。テレビ出演の他、レコーディング、ステージ、更には海外公演も多い。日中韓の民族楽器で構成された「オーケストラ アジア」/邦楽アンサンブル「昴」のメンバー。

聴き比べてみよう!「春の海」

 新年のテレビやラジオで流れる定番曲といえば「春の海」。お箏の音で始まる曲として、邦楽に詳しくなくともすぐに思い浮かびませんか? この曲は数多くのヴァージョンがあり、オリジナルはお箏と尺八の合奏ですが、他にお箏とヴァイオリン、お箏とフルート、お箏と南米の楽器ケーナ、お箏とオーケストラほかヴァリエーションが豊富。これからご紹介するCD『春の海—ベスト』のブックレットにあります、春の海(はるのうみ)の解説をこちらに転載します。

 日本の箏演奏家・作曲家として一世を風靡した宮城道雄(みやぎ みちお、1894年4月7日—1956年6月25日)の代表作として知られる箏と尺八の二重奏曲で、1930年の歌会始の勅題「海辺の巌」に因み1929年に作曲されました。

 曲のモチーフには、宮城道雄が8歳で失明する前に暮らした瀬戸内の景勝地、鞆の浦(とものうら、福山市)の美しい海辺の風景がイメージされています。

 「春の海」の初演は、1929年末に作曲者自身と尺八演奏家の盟友吉田晴風によって日比谷公会堂で行われました。作曲から3年目の1932年に来日したフランスの女流ヴァイオリニスト、ルネ・シュメーがこの作品をとても気に入り、尺八パートを自らヴァイオリンに編曲して録音したレコードが当時大ヒットし、日本のみならずアメリカ、フランスで発売されたことを契機として「春の海」はさらに広く知られることになります。以後、現在まで小学校音楽観賞用教材にも指定され、そのメロディーは新年を飾るBGM音楽として誰もが口ずさむ、まさに日本音楽を代表する名曲となりました。

試聴

 CDに収録されたさまざまなヴァージョンの「春の海」10曲より、名ヴァイオリニスト黒柳守綱と宮城道雄の共演をご紹介します。黒柳氏はNHK交響楽団、東京交響楽団など日本の主要オーケストラのコンサートマスターを歴任。今日の放送界を代表するタレントでユニセフ親善大使を務められている黒柳徹子さんのお父上です。
 ぜひ、ご試聴ください。

「春の海」

作品紹介

春の海ベスト

VZCG-787(CD)
2013年12月18日 発売 
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関連作品

春の海/宮城道雄の箏(SHM-CD盤)

VZCG-723(SHM-CD)
2009年9月16日 発売 
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SPメタル原盤から甦る、不滅の天才・宮城道雄の至芸。「春の海」含む全曲とも宮城道雄の自作自演。


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ノイズレスSPアーカイヴズ 春の海/宮城道雄〈Ⅰ〉

VZCG-401(CD)
2007年8月22日 発売 
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SP盤アナログ音源を最新のデジタル技術と音楽的アプローチにより、極限までノイズを軽減して修復するSP復刻シリーズ。


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遠藤千晶 箏リサイタル brillante(ブリランテ)

2013年10月27日開催
東京・紀尾井ホール

2009年第13回日本伝統文化振興財団賞を受賞したのちも、著しい進境を示している箏演奏家・遠藤千晶さん。東日本大震災の2011年に開いた「傳―つたえ―」以来となる今回の箏リサイタルのテーマは「brillante(ブリランテ)」。「輝いて」「華やいで」という意味のイタリア語にふさわしく、宮城道雄の名曲2曲に、古典曲、現代曲を交え豪華な賛助出演を迎えて披露された、華やかなリサイタルの模様です。なお本リサイタルをライブ収録したCD、DVDが発売されます。詳しくはこちらをご覧ください。

観客ひとりひとりの心に刻まれた華やかなリサイタル

文:じゃぽマガジン編集部

「ロンドンの夜の雨」
「ロンドンの夜の雨」

 観客からの拍手の中、舞台真ん中にある一面の箏へ向かう遠藤千晶さん。リサイタル最初の曲は、宮城道雄作曲「ロンドンの夜の雨」(1953年)。ひとつひとつの音を丁寧にとらえた詩情豊かな演奏にひき込まれます。

 続く2曲目は演奏される機会の少ない廣瀬量平作曲「いざよい(十六夜)―箏と尺八のための―」(1983年)。満月の翌日である陰暦16日の夜、十六夜(いざよい)の月は、ためらいながら上る月で知られています。ゆったりと長い箏の独奏から始まり、藤原道山さんの尺八がすっと、まるで月を隠す霞が晴れていくかのように加わります。「進みつつ時にためらい、とどまっているかにみえて進行するという我々の伝統に根ざす時間感覚を、月のイメージとも併せて作曲した」という作曲者の想いと重なり、透徹した空気を感じさせる演奏でした。

 3曲目は中能島欣一作曲「さらし幻想曲」(1943年)。かつて宇治川の布ざらしを題材にして作られたと伝わる地歌の「さらし」は、のちにさまざまな形に発展した邦楽曲における重要なテーマのひとつ。昨今は箏と三弦、尺八で演奏されることの多い名曲を、今回はオリジナルの形式に則り、遠藤さんの箏、山登松和さんの三弦と神田寛明さんのフルートによる三重奏で披露。リズミカルで精緻な演奏に酔いしれます。


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 休憩ののち、石川勾当作曲、八重崎検校箏手付による「八重衣(やえごろも)」。「新青柳」「融(とおる)」と並んで“石川の三つ物”と呼ばれる大曲のひとつ。三弦に藤井泰和さん、尺八に善養寺惠介さんという二人の名手を賛助出演に迎えます。小倉百人一首の中より「衣」にちなむ和歌5首を春夏秋冬の順に配した歌、華やかさいっぱいの手事。古典曲の奥行き、深さをしっかりと感じさせる素晴らしい一幕となりました。

 終曲は宮城道雄作曲「手事(てごと)」(1947年)。第一楽章「手事」、第二楽章「組歌風(くみうたふう)」、終楽章「輪舌(りんぜつ)」の三楽章からなる作品で、ベートーヴェンのピアノソナタを聴いて触発された宮城による“箏ソナタ”と言うべき内容ながら、日本の箏曲古来の奏法が用いられていることで知られています。「本日は、私自身の原点である、宮城道雄先生の箏独奏曲にはじまり、結びます」とプログラムに綴っていた遠藤さん。ときに奔流のように激しく、ときにしっとり穏やかに会場を包み込む箏の音。最後のフレーズを弾き終わると観客からの大きな拍手が会場に広がりました。


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 宮城曲、古典曲、現代曲――それぞれ個性の異なる5曲が遠藤さんの華やかな箏の音を通してひとつにまとめられたリサイタル。その素晴らしさは観客ひとりひとりの心にしかと刻まれたに違いありません。

写真撮影:諸永恒夫

関連作品

brillante 遠藤千晶 箏リサイタル

VZCG-786(CD)
2013年12月18日 発売 
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brillante 遠藤千晶 箏リサイタル

VZBG-47(DVD)
2013年12月18日 発売 
assocbutt_or_buy._V371070157_


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つたえ  遠藤千晶 箏リサイタル

VZCG-764(CD)
2012年4月25日 発売 
assocbutt_or_buy._V371070157_


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つたえ  遠藤千晶 箏リサイタル

VZBG-44(DVD)
2012年4月25日 発売 
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プログラム

  1. ロンドンの夜の雨(宮城道雄作曲)
     箏:遠藤千晶
  2. いざよい(十六夜)―箏と尺八のための―(廣瀬量平作曲)
     箏:遠藤千晶
     尺八:藤原道山
  3. さらし幻想曲(中能島欣一作曲)
     箏:遠藤千晶
     三絃:山登松和
     フルート:神田寛明
  4. 八重衣(石川勾当作曲・八重崎検校箏手付)
     箏:遠藤千晶
     三絃:藤井泰和
     尺八:善養寺惠介
  5. 手事(宮城道雄作曲)
     箏:遠藤千晶

プロフィール

遠藤千晶

福島県福島市出身。
3歳より母・遠藤祐子に箏の手ほどきを受け、12歳より砂崎知子に師事。13歳の時に、第21回宮城会主催全国箏曲コンクール演奏部門児童部第1位受賞。東京藝術大学音楽学部卒業、同大学大学院修了。大学卒業時には、卒業生代表として皇居内桃華楽堂にて催された皇后陛下主催音楽会にて御前演奏。第41回NHK邦楽技能者育成会卒業演奏会においては、コンサートミストレスを務める。NHK邦楽オーディション合格。第8回長谷検校記念全国邦楽コンクールにおいて最優秀賞(全部門第1位)および文部科学大臣奨励賞を受賞。門下生による[CRYSTALLINE NOTES]を結成。現在までに全7回のコンサートを開く。ベトナム・ハノイにて行われたASEM(アジア・欧州首脳会合)に先立つ参加各国文化祭において、日本代表としてコンサートを行う。

2007年9月    福島市音楽堂大ホールにて「遠藤千晶箏リサイタル―華―」を開催。
10月    東京・紀尾井小ホールにて「遠藤千晶箏リサイタル―挑み―」を開催。その演奏に対して、第62回文化庁芸術祭新人賞を受賞。

2008年4月    国立劇場主催公演「明日を担う新進の邦楽・舞踊公演」に出演。
11月    福島市音楽堂大ホールにて「妙祐会40周年記念箏曲演奏会」を開催。

2009年5月    紀尾井ホールにて、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団を迎えて「遠藤千晶箏リサイタル―凛―soloist―」を開催。
第13回日本伝統文化振興財団賞を受賞。

8月    日本伝統文化振興財団より、DVD「第13回日本伝統文化振興財団賞 遠藤千晶」を発売。

2010年3月    NHK東北ふるさと賞受賞。
4月    東京交響楽団と共演。
5月    みんゆう県民大賞受賞。
8月    福島県しゃくなげ大使に任命される。
2011年10月    紀尾井ホールにて「遠藤千晶箏リサイタル傳―つたえ―」開催。
2012年4月    ビクターエンタテインメント(株)より「傳―つたえ―遠藤千晶箏リサイタル」をCD・DVD同時発売。
7月    国立劇場主催公演「邦楽へのいざない」出演。
2013年2月    神奈川フィルハーモニー管弦楽団と共演。
9月    福島市音楽堂大ホールにて「妙祐会45周年記念箏曲演奏会」を開催。

現在、生田流箏曲宮城社大師範。宮城合奏団団員。日本三曲協会会員。生田流協会会員。森の会会員。妙祐会副会主。遠藤千晶とCRYSTALLINE NOTES主宰。
http://chiaki-endo.com/

(公演プログラムより転載)

江戸里神楽 トップジャズ・ギタリスト競演 東京発・伝統WA感動「KAGURA meets JAZZ」

2013年9月20日(金)開催
東京・三越劇場

日本古来からの伝統芸「神楽」とアメリカ生まれの即興音楽「ジャズ」。この両者がめぐり合い、新しい世界を創り出すコンサート、東京発・伝統WA感動「KAGURA meets JAZZ」が2013年9月20日三越劇場で行なわれました。神楽から松本源之助社中、ジャズからは渡辺香津美トリオ、さらにジャズとの共演ほかボーダレスな活躍で知られる長唄三味線演奏家・杵屋裕光さんを音楽監督に迎え、祝祭ムードいっぱいの楽しいコンサートとなりました。

神楽とジャズが地球上の音楽としてひとつに

文:じゃぽマガジン編集部

 三越劇場の緞帳が上がり、渡辺香津美トリオによる「ジャムセッション」がスタート。ジャズの帝王マイルス・デイヴィスの代表曲のひとつ「Milestones(マイルストーンズ)」、日本人にはおなじみの「上を向いて歩こう」、渡辺香津美さん作曲によるユーモラスな「遠州燕返し」と軽妙な演奏。3人のインタープレイが作り出す、楽しい空気に酔いしれます。

 続いて登場するのは江戸里神楽(えど・さとかぐら)土師(はじ)流の松本源之助社中。賑やかなお囃子が雰囲気を盛り上げ、すっかりお祭りムード。民俗芸能の江戸里神楽は、その起源を出雲(島根県)に持ち、鷲宮(わしのみや/埼玉県)を経て江戸に入り、江戸時代中期には現在の形になったといわれています。土師(はじ)流は「面白く愉快に演じる」ことを特徴にしており、獅子舞の動きや鯛を釣る所作があり、最後に「めでたし、めでたし」と締めくくります。

 「神楽と申しますのは、古代の日本人にとりまして、人間の魂そのものといってよいかと思います」という三隅治雄さんの解説に続き、四代目松本源之助さんと五代目松本源之助さんによる、神楽のワークショップが始まります。おかめ、ひょっとこなどのお面を実際に身に着けての紹介、また観客の女性と男性を舞台にあげ、実際に装束を着用して舞台をひと回り。四代目松本源之助さんの楽しいお話が会場を大いに盛り上げます。

 三隅さんによると、神楽とジャズのコラボレーションはすでに十数年前から神楽が盛んな大分県庄内町で行なわれているとのこと。ジャズが時代とともにさまざまなスタイルを生み出し世界中に広まったように、日本の神楽も古代から時代とともに歌舞伎や能などいろいろな芸能を創り出す源となっているというお話。これら二つがはたしてどんな風にコラボレートするのか、「KAGURA meets JAZZ 祝祭」のステージへの期待が高まります。

 いよいよステージの幕開け。神楽のお囃子と杵屋裕光さんの三味線の音をバックに獅子舞が舞台へ躍りだし、観客席の方向からエレキギターを抱えた渡辺香津美さんが登場。子守歌「ねんねんころりよ…」のメロディを奏でながら徐々にジャズ・トリオの音が大きくなっていきます。そこへふたたび神楽のお囃子。神楽とジャズの音が交互に演奏されるなか、踊り手が一人二役のお面をかぶり、表裏でみせるお面を替えながら、神楽とジャズを踊ります。また四代目松本源之助さんの鉦(かね)は両方の音楽に力強く響いています。さらにジャズ、神楽がだんだんとスリリングに交差していき、獅子舞や踊り手の動きは最高潮。エンディングにはすべての楽器が合わさって一斉に鳴り響き、開放的かつ祝祭的なムードが三越劇場を包み込むなかでお開きとなりました。

 神楽とジャズがあわさり、地球上にあるひとつの音楽として聴こえてくると同時に、心と体が躍り出す楽しいひとときでした。


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プログラム

〈第一部〉

「ジャムセッション」

渡辺香津美トリオ (ギター:渡辺香津美、ベース:納 浩一、ドラム:大槻“KALTA”英宣)

「江戸里神楽/寿獅子」

松本源之助社中

〈第二部〉

「お話」神楽とジャズの庶民性

芸能学会会長 三隅治雄

「ワークショップ」神楽の装束と楽器音楽を体験指導

四代目 松本源之助、五代目 松本源之助

「KAGURA meets JAZZ 祝祭」

松本源之助社中 渡辺香津美トリオ 杵屋裕光によるスペシャルコンボ

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主催:東京都、東京文化発信プロジェクト室(公益財団法人東京都歴史文化財団)、東京発・伝統WA感動実行委員会

東京文化発信プロジェクトとは-
東京文化発信プロジェクトは、「世界的な文化創造都市・東京」の実現に向けて、東京都と東京都歴史文化財団が芸術文化団体やアートNPO等と協力して実施しているプロジェクトです。 都内各地での文化創造拠点の形成や子供・青少年への創造体験の機会の提供により、多くの人々が新たな文化の創造に主体的に関わる環境を整えるとともに、国際フェスティバルの開催等を通じて、新たな東京文化を創造し、世界に向けて発信していきます。 www.bh-project.jp/

プロフィール

四代目 松本源之助

江戸里神楽土師(はじ)流四代目家元。 1924年、荒川区西日暮里生まれ。7歳より三代目・父のもとで江戸里神楽を学ぶ。第二次世界大戦終結後、アメリカ軍のアーニーパイル劇団に入り日本の神楽を紹介。またお神楽学校を組織し後継者育成に努める。現代音楽や演劇を取り入れた創作神楽を次々と発表し、1976年・1983年芸術祭優秀賞受賞、1984年芸術祭大衆芸能部門大賞受賞、1990年芸術選奨文部大臣賞受賞、2003年の勲四等瑞宝章受章など数々の受賞歴がある。 アメリカ、カナダ、ヨーロッパ各地において公演活動を行い、アジア舞踊フェスティバルにも参加。2008年名誉都民の称号を受ける。

渡辺香津美

ギタリスト・コンポーザー・プロデューサー 1953年東京都生まれ。17歳で衝撃のアルバムデビュー。驚異の天才ギタリスト出現と騒がれて以来43年にわたり、常に最先端のインストゥルメンタル・ミュージックを創造し第一線で活躍。1979年、坂本龍一と結成したオールスターバンド〈KYLIN(キリン)〉を皮切りに、YMOのワールドツアーへの参加が、KAZUMIの名を世界的なものとする。1980年の記録的な大ヒットアルバム〈トチカ〉に代表されるジャズ・フュージョン界のアイコンとしてフィールドを牽引する。歴史に残る音楽家をはじめ、内外のトップミュージシャンとの共演数も群を抜き、国内はもとより世界中で公演を行う。

杵屋裕光

三味線、音楽監督 1960年、杵屋和四蔵(江戸時代からの伝統を受け継ぐ長唄三味線演奏家)の次男として生まれる。3歳で初舞台、16歳で長唄杵勝派名取師範「杵屋裕光」を名乗る。以後、歌舞伎座、メトロポリタンオペラハウスなど国内外の歌舞伎公演、舞踊公演等で長唄三味線演奏家・作曲家として活動。1990年には三味線FUNKバンド「THE家元」にも参加、その際ポーランドでの世界音楽祭で第2位を獲得。今まで多くの洋楽演奏家と共演し、高い評価を得ている。

(公演プログラムより転載)

祈るように語り続けたい 吉永小百合朗読会
ヒロシマ、ナガサキ、そしてフクシマ

2013年9月21日(土)
いわき芸術文化交流館アリオス中劇場

2013年9月21日、「祈るように語り続けたい 吉永小百合朗読会 ヒロシマ・ナガサキ、そしてフクシマ」が、いわきアリオス中劇場で行われました。主催は、佐藤紫華子を囲む平和の集い実行委員会、共催は公益財団法人日本伝統文化振興財団。
今回の朗読会は、「吉永さんの朗読会を、ぜひともいわきで行ってほしい」といういわき在住の佐藤紫華子さんからの強い要望に、吉永さんが応えて行われたものです。2万3千人もの避難者を受け入れているいわき市。当日の会場にはいわき市民はじめ被災された多くの方々にお集まりいただきました。弊財団は、今回の朗読会を震災復興のための活動と位置づけ、舞台制作の協力に積極的に取り組みました。(→9月29日の弊財団ブログ でも紹介しています)

「いつまでも福島を思い、行動すること」

文:大野壽子(公益財団法人 日本伝統文化振興財団)

 第一部の最初は、司会の斉藤とも子さんと佐藤紫華子(さとう・しげこ)さんの対談。佐藤さんは、震災と原発事故で転々とした避難生活を送る中、仮設住宅でも踊りの師匠として稽古を始めたこと、恐怖・怒り・悲しみ・・・やりきれない思いを詩に表現し、それが『詩集 原発難民』となったこと。詩を書くことで前向きに生きようと思えるようになったことなどを語りました。八十歳を超えたとは思えない、力強く明るく自然体で生きる佐藤さんの言葉に、会場の雰囲気が和むようでした。

 鈴木正夫さんはビクターの専属歌手で民謡界の第一人者。今回は、佐藤さんの振り付けでこぶし劇団の皆さんが踊るという設定でしたので、急遽、鈴木さんに出演をお願いしました。鈴木さんは原発から50キロ圏内に暮らす相馬市民でありながら、80か所に及ぶ仮設住宅を慰問するボランティア活動を続けています。最近では仮設住宅でも盆踊りなどが行われるようになり、「新相馬節」や「会津磐梯山」などが踊られるようになったそうです。

 「♪遥か彼方は 相馬の空かよ、相馬恋しや なつかしや」という「新相馬節」の一節に、思わず佐藤さんの「ふるさと」の詩の中の「ふるさとは 遠く 遠のいて、余りにも 近くて 遠いふるさと…」の言葉が重なり、胸に熱いものが込み上げてきたのは、私だけだったでしょうか……。

 第二部は吉永小百合さんの朗読。はじめに吉永さんは、27年前に原爆詩と出会い、「夢千代日記」の主人公を演じたことなどをきっかけに、原爆詩を「語り継いでいきたい」という思いで朗読のCDを制作したことを語りました。そして、広島の原爆詩の中から、「序」(峠 三吉)、「生ましめんかな」(栗原貞子)、「慟哭」(大平数子)の3篇を朗読。

 ここで吉永さんはいったん朗読を止めて、福島についてのコメントを加えました。佐藤さんの詩集を読んでとても共感したこと、佐藤さんからのお手紙をいただいていわきで朗読会を行うことになったこと、そして「わたしにできることは、いつまでも福島を思い、行動すること」だと語りました。続けて、和合亮一さんの詩集から「詩ノ黙礼」の中の1節と「小さい私」の2篇を、佐藤さんの詩集から「原発難民」「きもの」「ふるさと」「富岡の空へ」の4篇を朗読しました。

 静まり返った会場に、凛とした吉永さんの声が響き、700人近い聴衆一人一人の心の中にも清らかな響きとなって広がっていくようでした。吉永さんの横には、昨年4月福島市での朗読会と同様に、原発の前で母親がわが子をかばうように抱きしめている和田誠さんのイラストが飾られました。子供たちを守りたい、子供たちに象徴される未来を守りたいという和田さんのメッセージと同時に、吉永さんの思いがそこに重なるような思いがしました。

和田誠さんのイラストと吉永小百合さん

 最後は、平第一小学校・平第一中学校の合唱部の皆さんによる合唱。合唱指揮の先生方も含め、全員が吉永小百合さん直筆の「いつまでも思いをつなぐ」と書かれた色とりどりのTシャツを着て登場。1曲目の「にじ」(新沢としひこ作詞・中川ひろたか作曲)は、小学生の子供たちから「この歌を歌いたい!」と申し出てくれた楽曲です。つるの剛士さんらが歌っているので、皆さんもよくご存知かもしれません。「ラララ、きっと明日はいい天気 きっと明日はいい天気!」と繰り返されるフレーズ、あまりにも美しく澄んだ子供たちの歌声に、会場の誰もが心を揺さぶられ、涙ぐむ人も多く見受けられました。中学校の合唱部は直前に行われたNHK合唱コンクール県大会で銀賞を受賞しています。

 2曲目は「折り鶴」(梅原司平作詞・作曲)。合唱団に加え、吉永小百合さん、佐藤紫華子さん、鈴木正夫さん、斉藤とも子さんも参加してのグランドフィナーレとなりました。

グランドフィナーレ

 財団が共催という形で吉永小百合さんの朗読会に関わったのは、今回が初めてです。無事に終えることができたことを関係者の皆様に心から感謝しています。そして、民謡・民踊、朗読、合唱という、通常のプログラムでは考えにくいジャンルが、「ふるさと」というひとつのテーマでまとめ上げられました。これからも、財団らしい舞台づくりを目指して行きたいと考えています。

撮影:板橋淳一
写真提供:吉永小百合事務所


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プログラム

〈第一部〉

司会 斉藤とも子

対談

佐藤紫華子・斉藤とも子

ふるさとのうたと舞

歌 鈴木正夫/振付 佐藤紫華子/踊り こぶし劇団

「相馬壁塗り甚句」「新相馬節」「会津磐梯山」
「相馬カンチョロリン」「相馬盆唄」

〈休憩〉

〈第二部〉

朗読 吉永小百合

原爆詩より 「序」「生ましめんかな」「慟哭」
和合亮一作 「詩の黙礼」より、「小さな私」
佐藤紫華子作 「原発難民」「ふるさと」ほか

いわきの子どもたちの歌

合唱 平第一小学校合唱部・平第一中学校合唱部
「にじ」「折り鶴」

プロフィール

吉永小百合

俳優。1986年から原爆詩の朗読を始める。原爆朗読詩CD「第二楽章」(広島編、長崎編、ウミガメと少年)をビクターより発売。TBSラジオ「今晩は吉永小百合です」(毎週日曜22時30分)放送中。

佐藤紫華子

樺太出身。結婚後富岡町で日本舞踊や茶道・華道を指導。震災からの避難生活の中、原発事故で故郷を追われた思いを自費出版。後に「原発難民の詩」として発表し、多くの人々の共感を得ている。

鈴木正夫

民謡の父と謳われた初代・鈴木正夫の長男として相馬に生まれ、二代目を継承。舞台、NHK-TV、FM放送等全国で活躍する、日本民謡界の第一人者。現在も故郷の相馬に在住し、被災地の慰問ボランティア活動も積極的に行っている。

平第一小学校合唱部・平第一中学校合唱部

「思いやりのある子ども」「自ら学び考える、知性豊かな人間」等の教育理念のもと、共にNHK合唱コンクール出場などの活動を行っている。

斉藤とも子

俳優。NHKの少年ドラマ出演以来、数多い映画・テレビ・舞台で活躍。一方、広島で被爆した人々との交流の後、著書「きのこ雲の下から、明日へ」を発表し、原爆を伝える難しさを感じつつも、自分に今できることに積極的に取り組んでいる。

(公演プログラムより転載)

関連作品

第二楽章/吉永小百合(VICL-60050)
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第二楽章 長崎から/吉永小百合(VICL-60398)
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第二楽章 沖縄から「ウミガメと少年」(野坂昭如作)/吉永小百合(VICL-61974)
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聴いてみよう!庄司恵子「イーグスル音頭」

そのタイトルから2013年パ・リーグで初優勝した楽天イーグルスを思い出す、明るく元気な応援歌があります。仙台在住の民謡歌手・庄司恵子さんが歌う「イーグスル音頭」です。「いーぐする」とは宮城弁で「よくする」という意味。2013年3月、売り上げの一部を宮城県保健福祉部「被災者に対する義援金」として寄付をするなど、地元に寄り添いながら楽しくもどこか心揺さぶられる歌です。ぜひお聴きください。

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「イーグスル音頭/ありがとう人生」
VZCG-10538(CDシングル) 1,143円+税

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(下のボタンを押すと試聴できます)

イーグスル音頭

ありがとう人生


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ニュース

東日本大震災復興支援「義援金」寄付のご報告

ディスコグラフィ

イーグスル音頭/ありがとう人生
VZCG-10538 [12cmシングルCD] 2011/8/17発売 1,143円+税
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三味線…いのち節/ふるさとのお母さん
VZSG-10225 [カセット] 2003/7/21発売 1,100円+税
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三味線…いのち節/ふるさとのお母さん
VZDG-10031 [8cmシングルCD] 2003/7/21発売 1,100円+税
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ふるさと愛だっちゃ/ねぇ お前さん
VZSG-10107 [カセット] 1998/5/21発売 1,100円+税
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ふるさと愛だっちゃ/ねぇ お前さん
VZDG-10005 [8cmシングルCD] 1998/5/21発売 1,100円+税
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庄司恵子民謡ベストアルバム
VZTG-79 [カセット] 1997/8/21発売 2,500円+税
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みちのく ひっとめぼれ〜/人生これがら本番なのっしゃ
VZSG-10059 [カセット] 1997/4/9発売 1,100円+税
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秋田人形甚句/定義あいや
VZSG-10055 [カセット] 1997/4/9発売 1,100円+税
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プロフィール

庄司恵子(しょうじけいこ) プロフィール

出身:仙台市青葉区定義
誕生日:昭和16年9月14日
血液型:A型
好きな食べ物:バナナ・餅・くるみ

宮城県仙台市青葉区大倉定義にて6人兄弟の長女として生まれ、実家は有名な「定義の三角あぶらあげ屋」です。民謡に出会ったのは17歳の頃。近所のおばあさんに連れられて仙台の民謡教室へ行ったのがきっかけ。民謡との出会いから50年以上、人の出会いに感謝しながらいつも「一笑健命」をテーマに、多くの人に民謡を伝える活動を精力的に行っています。

【受賞経歴】

1985年法務大臣賞受賞
2006年国際芸術文化賞受賞
2008年日本善行会社会福祉善行賞受賞

庄司恵子オフィシャルサイト

新アルバムリリース! 郷みん’Sからビデオメッセージが届きました。

明日の民謡界を担う若き3人のユニット、郷みん’S(きょうみんず)。全国各地に根付く民謡から、3人が厳選した全10曲と舞踊映像(CDエクストラ)を収めたセカンド・アルバム『真(しん)〜うたまいルネッサンス〜』を発表、2013年11月9日(土)にアルバムを記念して同名のコンサートも予定されています。

最新作品

vzcg-7832013年9月18日発売

『真〜うたまいルネッサンス〜』

VZCG-783(CD) 2,000円
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「真」の意味は…うそや偽りでないこと、真実、ほんもの。「3人それぞれが真剣に民謡と向き合い、真(しん)を究(きわ)め、真心を込めて真(本物)の民謡を奏でる。これからも胸の真ん中にある揺らぐことない決意と共に、民謡道を歩んで行く」という思いが込められています。

 副題として掲げた〜うたまいルネッサンス〜の「ルネッサンス」とは、一般的に「再生」や「復興」を指す言葉として使われます。東日本大震災からの復興、更に日本再生を願う気持ちを、日常生活に溶け込み人々と共に今日まで生き続けている民謡を通じて、日本全体に発信したいと思います。三人三様の個性をちりばめ、日本の北から南までずっと残したい民謡の数々を、唄い、弾き、舞うアルバムです。  尺八・笛の演奏には名手米谷和修(よねやわしゅう)を迎え、美しい音色で郷みん’Sの演奏に更にパワーを吹き込んでいただきました。

(下のボタンを押すと試聴できます)

南部俵つみ唄(インストゥルメンタル)

津軽三下り

神津節

津軽じょんから節(曲弾き)

大洗甚句(磯節入り)

おてもやん

竹田の子守唄

ヤマタノオロチ(八岐大蛇)〜真ver.

蝦夷富士の唄

八木節〜郷みん’Sバージョン〜

ファーストアルバム

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『郷みん’S 〜ふる里 虹の懸け橋〜』

VZCG-706(CD) 1,600円
2009年3月25日発売
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日本郷土民謡協会所属の有望な若手三人が『郷みん’S』というユニットを組んで、昨年3月からライブ活動をスタートしました。若い人にも民謡を楽しんで欲しいというコンセプトで、変にアレンジをしない本物の民謡で、唄・三味線・太鼓・踊りのステージを繰り広げています。 本作は、そのステージをコンパクトに再現した初のミニ・アルバムです。


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コンサート

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〈平成25年度(第68回)文化庁芸術祭参加公演〉

郷みん’S コンサート
「真(しん)〜うたまいルネッサンス〜」

開催日時

2013年11月9日(土)
14:30開場/15:00開演(終演:16:30予定)

場所

西新井文化ホール(ギャラクシティ)

東京都足立区栗原1-3-1
〔最寄駅:東武スカイツリーライン(東武伊勢崎線) 「西新井駅」東口下車徒歩3分〕

チケット購入
じゃぽチケットのサイトに移動します

出演
  • 郷みん’S(おもだか秋子、椿正範、松浦奏貴)
  • 尺八・笛:米谷和修
チケット
  • 指定席5,000円
  • 車椅子席5,000円
  • 自由席3,500円

【チケットに関する問い合わせ】 公益財団法人日本伝統文化振興財団チケットセンター 0570-08-0089 【公演情報ページ】http://concert.jtcf.jp/1592
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レポート

j-dscf3995_edited-thumb-180x135-150x135.jpg郷みん’S ワンマンライブ IN ギンザニッパーズ(2008年3月)

日本郷土民謡協会に在籍する注目の若手3人、椿正範さん(津軽三味線)、澤瀉秋子さん(唄、太鼓)、松浦奏貴さん(踊り)が集結し、郷みん’Sを結成。3月7日、銀 座にある28’s Liveにて初のライヴを行ない、満員の観衆は3人の個性から生み出される、日本の民謡の楽しさ、躍動感、素晴らしさを味わえる夜となりました。その模様 をお伝えします。
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0218DSCF8453-150x150.jpgおもだか秋子 民謡(うた)の道 出版記念リサイタル(2012年1月)

姓の表記を 漢字の「澤瀉」から「おもだか」とあらためて心機一転、2011年11月ソロ・アルバム第3弾『民謡(うた)の道』(CD、カセット)を発表したおもだか 秋子さん(「民謡」と書いて「うた」と読みます)。17歳でプロデビューし今年10周年を迎えたおもだかさんのアルバム出版記念リサイタルが、全国から豪 華なゲストを迎え、盛大に行なわれました。
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05_DSCF0633-150x150.jpg第十六回日本伝統文化振興財団賞/第一回中島勝祐創作賞 受賞記念演奏会(第二部「若き継承者たち」で出演/2012年6月)

伝統芸能の 未来を担う実演家を毎年1名顕彰する日本伝統文化振興財団賞は、今年で第16回目を迎えました。本年度より創設された中島勝祐(かつすけ)創作賞が加わ り、二つの贈呈式と受賞記念演奏会が6月5日東京・紀尾井ホールで開催されました。贈呈式に引き続き行なわれた第一部「受賞披露演奏」と第二部「若き継承 者たち」の模様をお送りいたします。
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プロフィール

おもだか秋子(おもだかあきこ/唄)埼玉県川越市出身

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1985 年生まれ。1987年、2歳で初舞台を踏み、同年、隆章会〔宗家=柴田隆章(現日本郷土民謡協会理事長)〕に入会。唄・津軽三味線を柴田隆章師に、太鼓・ 三味線を母=多田隆章次師に師事。子供時代に数々の大会に挑み、日本郷土民謡協会少年少女大会では3歳で特別賞の後、小学生の部、中学生の部、高校生の部 で優勝、各地の少年少女大会にも赴き優勝を飾る。中学生より津軽三味線を名手・澤田勝秋師に師事し、津軽三味線全国大会でも女性の部優勝など数々の受賞歴 を持つ。日本郷土民謡協会春季大会チャンピオンの部総合優勝を機に、2003年、ビクターからアルバム「若い民謡」でデビュー。NHK-FM「年の瀬民謡 スペシャル」に小学校6年生で初出演以降、NHKのラジオ、テレビ番組にも出演多数。2006年、アルバム「若い民謡2nd.」リリース。2011年3 月、師匠・澤田勝秋師らと共に国際交流基金ロシア公演に参加、4都市5公演。同年11月、3枚目のソロアルバム「民謡(うた)の道」をリリース。現在、民 謡の唄に留まらず、三味線(太棹・細棹)、沖縄三線等、民謡マルチプレーヤーとして活躍中。

椿 正範(つばき まさのり/津軽三味線)福岡県北九州市出身

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1981 年生まれ。1993年、橋本泰宏師に師事。1999年上京後、川崎マサ子師・椿真二師に師事し内弟子修行に入る。2000年、民謡の店「浅草追分」の専属 伴奏者となる。2004年、津軽三味線全国大会優勝。津軽三味線椿流師範襲名。2008年、アラブ首長国連邦ドバイ初の日系ホテルオープンに際し、オープニングセレモニーで演奏。同年、有限責任中間法人日本郷土民謡協会公認指導員取得、有功賞受賞。2009年、橋幸夫全国20ヵ所ツアーに参加。津軽三味線 椿流皆伝大師範襲名。2010年、国際交流基金主催 アフリカ2ヵ国(コートジボアール、ガボン)公演。2011年、浅草公会堂にて「津軽三味線・椿正範20周年記念コンサート 糸〜椿祭」を開催。同年、国際交流推進団参として、インド・スリランカ公演を行う。2012年、一般財団法人日本郷土民謡協会より公認教師取得。現在、テ レビ・ラジオ、全国の舞台にて活躍中。

松浦奏貴(まつうらそうき/舞踊)東京都葛飾区出身

matsuura-150x150.jpg1984 年生まれ。父方祖父は二代目小林照玉(唄・三味線演奏家)、母方祖父は松浦森勝(舞踊家・演出家)。1985年、満1歳にて日本武道館で初舞台。以来、民 謡民舞の大会で子スズメ会創始者松浦森勝の後継者として団体民舞の中心となり、内閣総理大臣賞3回、文部科学大臣賞3回、参議院議長賞3回。全国子供大会 では民謡も唄う。2010年、芸歴25周年に際し「みんようへありがとう」と題し、江戸東京博物館ホールにて松浦奏貴ショーを開催。 2012年、浅草公会堂にて「松浦奏貴リサイタル」を開催。現在、子スズメ会四世、一般財団法人日本郷土民謡協会公認教授、一般社団法人みらいみんよう舞踊部代表、一般社団法人みらいみんようU-30代表。現在、テレビ・ラジオ、全国の舞台にて活躍中。

(じゃぽマガジン編集部)

中村明一「虚無僧尺八の世界」シリーズ新作発表

横山勝也師や多数の虚無僧尺八家に尺八を師事、アメリカで作曲とジャズ理論を学び、自ら捜しあて極めた日本古来の呼吸法「密息」や循環呼吸、倍音を自在に操る名手、中村明一さん。「虚無僧尺八の世界」シリーズ新作『江戸の尺八 琴古流』の発表にあわせ、全国各地に存在する虚無僧尺八を探究するCD作品をご紹介。

プロフィール

中村明一(なかむら あきかず)

横山勝也師、多数の虚無僧尺八家に尺八を師事。米国バークリー音楽大学、米国ニューイングランド音楽院大学院にて作曲とジャズ理論を学ぶ。自ら捜しあて極めた日本古来の呼吸法「密息」、独自に開発した方法による循環呼吸(吹きながら同時に息を吸い、息継ぎなしに吹き続ける技術)、「倍音」を自在に操る。虚無僧に伝わる尺八音楽の採集・分析・演奏をライフワークとしつつ、ロック、ジャズ、現代音楽、即興演奏、コラボレイション等に幅広く活躍。外務省・国際交流基金の派遣・海外からの招聘など、世界40か国余、150都市以上で演奏。平成17年度文化庁芸術祭レコード部門優秀賞。第8回リサイタル「根笹派錦風流を吹く」により第19回松尾芸能賞。作曲家としても活躍し、第18回文化庁舞台芸術創作奨励賞。NHK、ドイツ国営放送、フランスのラヴェル弦楽四重奏団、フィンランドのジャン・シベリウス弦楽四重奏団、ドイツのムンク・トリオ、米国のミュージック・フロム・ジャパンなど、各方面より委嘱を受け、作品多数。洗足学園音楽大学大学院講師。桐朋学園芸術短大講師。朝日カルチャーセンター講師。日本現代音楽協会会員。

新作


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ディスコグラフィ

虚無僧尺八の世界 京都の尺八 Ⅰ 虚空

VZCG-680(CD)
2008年7月23日 発売 
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霊慕 虚無僧尺八の世界 東北の尺八

VZCG-610(CD)
2006年10月11日 発売 
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虚無僧尺八の世界 北陸の尺八 三谷

VZCG-349(CD)
2005年1月21日 発売 
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虚無僧尺八の世界 九州の尺八 大菩薩(COCJ-31519)
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虚無僧尺八の世界 津軽の尺八 根笹派錦風流(COCJ-30927)
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虚無僧尺八の世界 薩慈(COCJ-30465)
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レポート

虚無僧 原宿表参道を行く
中村明一 虚無僧尺八の世界 京都の尺八Ⅰ 虚空 第15回リサイタル
中村明一 虚無僧尺八の世界 東北の尺八 霊慕

第十七回日本伝統文化振興財団賞・第二回中島勝祐創作賞贈呈式 受賞記念演奏会

2013年7月4日(木)東京・紀尾井ホール

第十七回日本伝統文化振興財団賞は、時代物に力量を示す一方、新作物にも意欲的に取り組む人形浄瑠璃文楽の太夫、豊竹呂勢大夫氏が受賞。昨年創設され、邦楽器による創作曲を顕彰する中島勝祐創作賞は「櫻姫」(作曲:髙橋翠秋氏)が第二回受賞作品に選ばれました。紀尾井ホールで開催された二つの賞の贈呈式と受賞記念演奏会の模様をお送りいたします。

文楽界から初の第十七回財団賞、胡弓に光を当てた第二回中島賞

文:じゃぽマガジン編集部

 2013年7月4日紀尾井ホールで開催された第十七回日本伝統文化振興財団賞贈呈式、第二回中島勝祐創作賞贈呈式と受賞記念演奏会は平日の昼間ながらも多数の観客が詰めかけ、盛況のなか開催されました。

 「本年、当財団は設立20周年を迎えることとなりました。これはひとえに平成5年の設立当初から当財団に賜りました多くの皆様からのご支援、ご協力とお励ましによるもので、心より厚く御礼を申し上げます」と藤本草理事長からの挨拶。文化庁文化財部長・石野利和氏から祝辞が寄せられ、書面による衆議院議員・城内実氏の祝辞が披露されます。

 財団賞選考委員の紹介ののち、選考委員の田中英機氏より「賞をきっかけにさらに飛躍してくださるような将来性、可能性を秘めた人を選ぶことが一番大事なところです。そこに選考委員は眼目を置き、ノミネートされた二十名ひとりひとりを選考させていただいた結果、今年は文楽の太夫の呂勢大夫さんが選ばれました。賞が始まって十七年経ちますが、文楽の世界からは初めての受賞」と選考経過についてお話をいただきました。

 受賞した呂勢大夫さんは「支えてくださるお客さまがあってこういう芸能(文楽)が成立していることを身をもって感じております。末永く応援してくださることが私どもにとりまして一番ありがたいことでございます」と語り、会場は大きな歓声と拍手に包まれました。

 続いて中島勝祐創作賞の選考経過は久保田敏子(さとこ)氏によって披露されました。「今年は12作品が集まり、音のみによる審査でございますが、いずれも力作ばかりでした。点数を集計するなど非常に難しい選考の結果、髙橋翠秋さんの「櫻姫」が選ばれました。作品が表に出ることで、ますます胡弓という楽器に光が当たりますことを願ってやみません」とのお話。受賞者の髙橋翠秋さんは「一番初めに報告させていただいたのは私の師匠、川瀬白秋先生でした。先生からは三曲だけでなく、お芝居や地歌の地方(じかた)といったいろいろなジャンルを教えていただき、このような曲を作ることができるようになりました。胡弓をもっともっと生かして、いろいろなものに挑戦していきたい」と語り、こちらも割れんばかりの大きな拍手となりました。

 受賞記念演奏会でまず披露されたのは第十七回財団賞受賞者、豊竹呂勢大夫さんの浄瑠璃で「本朝廿四考(ほんちょうにじゅうしこう)」より「奥庭狐火(おくにわきつねび)の段」。浄瑠璃、三味線、琴・ツレ三名による素浄瑠璃で、人形浄瑠璃文楽において機会が少ない貴重な舞台。正面を向いた浄瑠璃、太棹三味線が繰り出す大迫力の音響に、観客は息をのんでじっと聴き入ります。夫の身を案じてついには狐の霊が乗り移り、氷の張った諏訪湖を渡る八重垣姫の名場面にすっかり酔いしれました。

 作曲した髙橋翠秋さん自らが箏と胡弓を弾く「櫻姫」は、唄、箏、十七弦に鳴物という編成。アンデルセンの童話「人魚姫」をもとに人魚姫を桜の精に移したかずはじめ氏の作詞で、歌詞に「桜」が織り込まれた“桜づくし”の前半は箏の音色で華やかに始まります。後半はそれまでの情景が一変し、とくに擦弦楽器である胡弓の特色を生かした印象的なもの。唄や囃子の間を胡弓の音色が縫ってゆき、激しく揺れ動く娘心を描き出すドラマティックな演目。時が経つのを忘れてしまうほどの魅力を湛えた、素晴らしい舞台となりました。

 邦楽の演奏会では類をみないカップリングとなった今回の受賞記念演奏会。さまざまな伝統芸能の種目や楽器と声が息づく現代の日本で、伝統芸能の未来を見据えた日本伝統文化振興財団賞と中島勝祐創作賞、この二つの賞が持つ意義をあらためて感じさせるひとときとなりました。

プログラム

―受賞記念演奏会―

第十七回日本伝統文化振興財団賞受賞者 豊竹呂勢大夫 氏(人形浄瑠璃文楽 太夫)
「本朝廿四孝」より「奥庭 狐火の段」
浄瑠璃   豊竹呂勢大夫
三味線   鶴澤藤蔵
琴・ツレ  鶴澤寛太郎
 
第二回中島勝祐創作賞受賞者 髙橋翠秋 氏
受賞作品「櫻姫」(作曲 髙橋翠秋/作詞 かずはじめ/作調 田中勘四郎)
箏・胡弓  髙橋翠秋
唄     東音 山口太郎 東音 味見 純
箏     佐藤紀久子
十七弦   松坂典子
囃子    藤舎呂英 堅田昌宏

『鬼太鼓座クロニクル』SACD6枚組セット、8月10日リリース

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『走ることと音楽とは一体であり、それは人生のドラマとエネルギーの反映である』

 1975年、米国ボストン・マラソン。メンバー全員完走後、ゴール地点で舞台に駆け上がり大太鼓を演奏。アメリカ中をアッといわせる、衝撃のデビューを飾る――日本の太鼓におけるトッププレーヤー林 英哲(はやし えいてつ)、そして「鼓童(こどう)」を生み出した伝説の和太鼓集団「鬼太鼓座(おんでこざ)」。当時の録音を1インチ・アナログマスターからリマスタリング。

 鬼太鼓座レコード史上、初のSACD(Super Audio CD)にて、ファーストアルバムから最新アルバムまで、選び抜かれた6作品を収録した『鬼太鼓座クロニクル』SACD6枚組セットが2013年8月10日リリースされます。

『鬼太鼓座クロニクル/ONDEKOZA』
SACG-30005~10/23,810円+税

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〈収録内容〉
[Disc-1]『座鬼太鼓座/ZAONDEKOZA』(1977年3月25日発売/Release:25 March, 1977)
[Disc-2]『鬼太鼓座 NEW/ONDEKOZA NEW』(1993年10月21日発売/Release:21 October, 1993)
[Disc-3]『伝説/LEGEND』(1994年10月21日発売/Release:21 October, 1994)
[Disc-4]『富嶽百景/FUJIYAMA』(1997年6月4日発売/Release:4 June, 1997)
[Disc-5]『怒濤万里/DOTŌ BANRI』(1999年9月22日発売/Release:22 September, 1999)
[Disc-6]『響天動地/KYŌTEN DŌCHI』(2004年4月14日発売/Release:14 April, 2004)

[ブックレット 全52ページ]

「鬼太鼓座クロニクル 外伝」―SACD BOX序文に代えて(藤本 草)
「聴き所」(炭山アキラ)

     

※このディスクはSuper Audio CD(シングルレイヤー)です。対応プレーヤーでSuper Audio CD再生モードにしてお楽しみください。

※お問い合わせは、【公益財団法人日本伝統文化振興財団 TEL:03-3222-4155】までお願いいたします。