日本伝統文化振興財団 創立20周年 記念公演
休憩後の第二部では、冒頭で尺八の元永拓さんが客席から登場し、第一部の冒頭で披露されたメイン・テーマ「いにしえの恋のうた」がダイナミックにヴァージョン・アップ。「和歌を声に出して読むと、言葉の響きとかリズム、そこに込められた意味と思いが伝わってきます」と加賀美さん。
WASABIのオリジナル「百夜月(ももよづき)」は音楽からさまざまな意味や思いを感じさせる豊かなイメージをもった曲。西行法師の歌の加賀美さんの朗読が曲の途中に挿入されました。
WASABIの太鼓・鳴り物を担当する美鵬直三朗さんは、ハガキとインターネットで選ばれた“皆さんが選ぶ百人一首の「恋のうた」”の投票で2位となった3首の中から選びました。
サイレンス
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作曲:美鵬直三朗(太鼓、鳴り物)
百人一首にはあまり馴染みがなく、今回貴重な体験になりました。この歌での昔の人も今の人も、恋で生じる気持ちが何百年経っても変わらないところにとても共感しました。タイトルは静寂という意味の英語ですが、心に秘めたものを静かにも伝えられるような曲にしました。(美鵬直三朗)
夜半の月
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作曲:吉田良一郎(津軽三味線)
自分を信じることで暗闇から月の光が入ってきて、自分の周りを照らしてくれる……そんな月の情景から曲をイメージしました。今から140年ほど前に生まれた津軽三味線は、百人一首が詠まれた当時まだありませんでしたが、三味線がもつ力強い音色で表現したいと思います。(吉田良一郎)
ここまでに発表されたWASABIのメンバーが作曲した曲から、歌を判定する「歌合わせ」ならぬ「曲合わせ」で最優秀の曲を判じようとしましたが、会場からはどの曲も同じ大きさの拍手が起こるほど優劣のつけがたい判定となりました。
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続いて加賀美幸子さんが選んだ歌、またその歌をイメージしたWASABIの曲が披露されます。
(記事公開日:2014年02月28日)