第十九回日本伝統文化振興財団賞贈呈式/第四回中島勝祐創作賞 贈呈式
沖縄でも開催された日本伝統文化振興財団賞贈呈式
沖縄では7月20日(月)、国立劇場おきなわ小劇場で、日本伝統文化振興財団賞贈呈式と佐辺良和氏の受賞記念舞踊の披露がありました。
川口裕司理事長の挨拶のあと、来賓の沖縄県、安慶田光男副知事から「佐辺さんの受賞は、あとに続く本県、芸能界の若手を力づけるもの。今後ますますの活躍を期待したい」と、翁長雄志知事の祝辞が披露されました。
沖縄タイムスの豊平良孝社長、琉球新報の富田諄一社長の祝辞に続いて、選考委員の田中英機氏が「日本伝統文化振興財団賞は、伝統芸能界の芥川賞である。受賞した方々はその後第一線で活躍している」と紹介し、選考過程を述べました。
佐辺良和氏は感謝と今後の決意を語り、ひときわ大きな拍手がわき起こりました。最後に当財団前理事で、沖縄の芸能の紹介や振興に尽力してきた三隅治雄氏から「この受賞が、沖縄の芸能が世界に広がるきっかけになれば」と激励の言葉が贈られました。
受賞記念舞踊の演目は古典「かぎやで(かじゃでぃ)風」と雑踊(ぞうおどり)「鳩間節(はとぅまぶし)」の琉球舞踊2題。黒紋付に袴姿の素踊りです。
祝祭の開幕に演じられるという格式のある「かぎやで風」から、一転してテンポの速い軽快な「鳩間節」になると、会場から自然に手拍子が起こり、お祝いの気分が一挙に盛り上がりました。
受賞者の本拠地であり、主な活躍の場でもあることから、今回は初めての例として沖縄でも日本伝統文化振興財団賞の贈呈式を行いました。佐辺氏の「育ててくれた皆さんの前で受賞できてうれしい」との言葉どおり、温かい応援と祝福に包まれ、新しく沖縄の芸能が加わった日本伝統文化振興財団賞の広がりを象徴するような式となりました。
撮影:中川忠幸(写真1~7) 大城洋平(写真8~16)
(記事公開日:2015年08月31日)